VIRTUAL EXHIBITION
3D / VR APP
About the Exhibition
本展では現在に越中の眼差しの向く先を、大きく二つの作品から知ることができます。
展示されるビデオ作品《冥婚》は、未婚のまま亡くなった者wを、その遺族が不憫さや一族の繁栄を閉ざすかもしれないという恐れから、死後婚姻させるという日本・アジアに多く見られる風習「冥婚」を題材にした作品です。現在において婚姻とは、歴史、人種、経済などの様々な背景が溶け合う多様性の因子であるとも言えますが、こうした風習では価値感や概念などの見えない「正しさ」が、死後の世界を「在る」として死者にまで向けられ、求められている様を切り取ったものといえます。また、本展では越中の新たな試みとして、AR(Augmented Reality=拡張現実)を取り入れた「写真作品」を発表します。端末を通して見る目の前の風景に仮想の視覚情報を加え、重ねて表示するこの技術は、近年では『Pokémon GO』に取り入れられるなど、私たちの身近に多く見られるようになりました。自身の目を通して見る「在る・無い」の境目が消失した風景の中で、では私たちはその風景により疑いの目を向ける必要があると言えますが、しかし実際にはそれらは「在る」とされて扱われ、実際の行動や思考にまで大きな影響を及ぼしている。越中は新作《checking "checking answers"》のシリーズにおいて、ARを通して見る世界に、シンプルでユニークな方法で「答え合わせ」という眼差しを導入します。これにより鑑賞者は自身の目の前の風景を「見比べ」ることになるのですが、次第に「答え合わせ」の「答え(正しさ)」をもまた、疑うべき対象であるかもしれないことに思い至るのでは無いでしょうか。